東京文化LC前会長のL茅野雅弘です。今回はそば巡りの第二弾をお送りいたします。
蕎麦屋巡り、二軒目は江戸蕎麦御三家「神田 藪蕎麦」
淡路町駅からほど近くビジネス街の中にある江戸時代の蔦屋の流れをくむ老舗の蕎麦屋
神田オフィス街のビル囲まれながらも立派な店構え
実はこの界隈、江戸時代から賑わいのある地です。特に大正時代は中央線の始発駅「万世橋駅」があり、藪蕎麦界隈は大変な賑わいでした。私も上野の生まれ育ちですので良く都電に乗って万世橋駅跡にあった交通博物館に遊びに来ていました。この辺は改めてご紹介しましょう。
さて、現在の藪蕎麦の建物は平成25年に焼失した後再建された建物です。
私は焼失前の店にも行きましたが、引き戸を開けて店内に入るとお帳場の女将が「いらっしゃい~」の掛け声がかかる情緒ある店でした。
板塀のある以前の店舗
この情緒は今も健在で新しい店に至るアプローチも落ち着いた雰囲気、蕎麦屋としては高級感が出ています。脇には創業者堀田七兵衛の胸像、老舗感は強めですね。
女将の声掛けこそないものの、店員さんの「いらしゃい~」は健在で落ち着いています。
以前より広い店内 雪見障子からは庭が見える
早速、蕎麦すしと熱燗で一杯。皆さんあまり聞きなれない「そば寿司」写真のとおりシャリの代わりに茹でたそばを海苔で巻いた太巻寿司です。
太巻寿司よりは味は淡白ですがその分つゆや醤油に合います。
老舗でありビジネス街の中にあっても昼からお酒たしなむ方も多く、カップル客も。
大人のデートコースに最適です。
私はカキの南蛮漬と鴨も頼んで蕎麦屋飲みです。
蕎麦すし・カキ南蛮漬け・鴨で一杯 日本人で良かった!
仕上げは鴨南蛮せいろ。
蕎麦は蕎麦の実の緑色皮ごと挽いた藪蕎麦、せいろの色が薄っすらと緑色になっています。
香りと味が強くザ・ソバという食感です。一方つけ汁は蕎麦に合わせた鴨汁が誠にgood。
鴨せいろは銀座の長寿庵が元祖と言われておりますが(おいおいこちらも紹介しますね)、老舗らしく鴨と蕎麦の相性が良く伝統の一品でした
全国に藪蕎麦は広がっておりますが、基本は蕎麦の実を甘皮ごと挽いて打った藪蕎麦を使うのが原則で、蕎麦の色が甘皮の緑が混ざり緑色ぽっくなります。
殻を取った蕎麦の実を丸ごと挽くのが藪蕎麦 蕎麦が緑色かかっています
東京の蕎麦屋御三家 趣と歴史を感じながら 楽しくそばを堪能できたひと時でした。
次回は御三家「永坂更科」に伺います。
かんだやぶそば
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町2-10
営業時間: 11:30~21:00 定休日:水曜日
電話: 03-3251-0287