【白耳義(べるぎー)物語 その10】

東京文化LCのL木村です。

あっという間に連載10回目です。


この一ヶ月は室内楽の試験、声楽実技の試験、ブリュッセル王立音楽院の伴奏法の試験のお手伝いなどなど、ひたすら試験に取り組みました。


残すところは(メルマガ執筆日から数えて)本日と明後日のオペラの試験です。

そんな中でもいくつかイベントはありました。
一つ目は音楽院の友人が作曲したオペラに参加しました。


こちらは実在したメキシコ系歌手、セレーナを題材にした作品で、セレーナはわずか23歳でファンクラブ会長に殺されてしまった悲劇の歌姫です。
ストーリーはちょうど彼女の死の場面を取り上げており、自分はファンクラブ会長を取り押さえる警官役で出演しました。


作品としてはスペイン語の歌詞で、随所に工夫が盛り込まれていて面白いオペラになっていました。
打ち上げはピザ屋で。

また、二つ目はスイスのジュネーブへの演奏旅行です。
前回お話した「ナミュール室内合唱団」の公演です。
スイスに行くのは初で、演奏会前日入りだったのでメンバーの何人かとジュネーブの街を散策しました。


街中には出演するコンサートのチラシも貼ってありました。


ジュネーブの観光名所の大噴水は、街中に出たらどこからでも見えるほど大きく、そして夜はライトアップされていて雰囲気がガラッと変わって素敵でした。


もちろんスイス名物のチーズフォンデュも楽しみました。


本番の会場のヴィクトリア・ホールは、金色の装飾に彩られた美しいホールで、思わず息を呑むほどでした。


そして嬉しいことに、6月、8月〜10月をまたぐ、ナミュール室内合唱団の大きいオペラのプロジェクトに出演することになりました。
8回公演で、ワロン語というベルギーのワロン地域などで話されるフランス語の方言のような言語の作品です。

最後に一つお知らせをさせてください。
夏の一時帰国の際に、8月13日(水)19:00〜東京の田端駅のヨーロッパ風のサロン会場にてリサイタルを行います。


この一年間ベルギーのコンサートやオペラで歌った曲を中心に選曲しました。
クラシックは初めてという方にも分かりやすいように、トークでの解説を挟みながらのコンサートです。
お盆の時期でお忙しいと思いますが、お時間あれば是非お越しください。

それでは次回もどうぞお楽しみに!

東京文化ライオンズクラブ
L木村

華やかなる薫風、5月のアートウィークを駆け抜けて— NADA、Future Fair、Independent、TEFAFの現場から

メットガラの熱気冷めやらぬ5月上旬、ニューヨークは一斉にアートの季節を迎えました。マンハッタンを中心にアートフェアが集中するこのスペシャルウィーク。アーティスト、コレクター、キュレーター、ディーラーたちが交錯します。私はNADA、Future Fair、TEFAF、Independent、Frieze NYなど主要フェアを巡り、2025年のアートシーンの脈動を肌で感じました。それぞれのフェアの概要と所感をレポートします!


Future Fair

会場:Chelsea Industrial(28丁目)

参加ギャラリーによるキュラトリアルな展示構成が魅力のFuture Fairは、今や中堅ギャラリーにとっての登竜門的存在。今年は「ローカルとグローバルの対話」というテーマが各ブースに色濃く出ており、日本、韓国、メキシコなどのギャラリーの参加も目立ちました。コンセプチュアルな統一感があり、チャレンジングで世界をリードするキュレーションが光展示でした。アートを“体験”として楽しむ来場者が多く、感度の高い若い層の支持が感じられもしました。


Independent

会場:Spring Studios(トライベッカ)

ハイエンドでありながら、Friezeほど商業的でなく、Future Fairほどオルタナティブでもない——その絶妙なバランスを保ち続けているのがIndependentだ。今年はペインティングの比重が高く、洗練されたプレゼンテーションが印象的。ギャラリーごとの個性が際立ちつつ、全体としてアートフェアとは思えないほど静謐な空気を湛えていた。美術館レベルの作品展示と、新進作家への視点が共存している、成熟したフェアだった。


TEFAF New York

会場:Park Avenue Armory(アッパーイースト)

クラシックアートと歴史の威厳を纏うTEFAFは、他のフェアとは一線を画す「文化的重み」を帯びていました。コンテンポラリーの特化したアートフェアとは異なり、オールドマスター、古美術、ジュエリー、デザイン、そして20世紀の名作までが厳選され、作品そのものが“タイムカプセル”のように語りかけてきます。洗練された顧客層に加え、近年はコンテンポラリーとの融合も意識されており、若い層の来場者も徐々に増加しているのが興味深い動きでした。古代ギリシアの大理石の彫刻やオリエントの石像など、美術館クラスのものがずらりと並んでいました。


NADA New York

会場:Basketball City(ロウアー・イーストサイド)

若手ギャラリーとオルタナティブ・スペースの祭典、NADA。フレッシュなエネルギーに満ち溢れ、ディスラプティブな作品が目立ちました。社会的テーマや実験性の高い作品が多く、商業的成功よりも“思想”や“視点”を問うアートが中心です。近年のフェミニズムやポストコロニアリズムを下敷きにした作品群は、コレクターよりもキュレーターが注目している印象です。


総括:アートはどこへ向かうのか?

今年のニューヨーク・アートウィークを通じて感じたのは、“多様性の精緻化”でした。

BIPOCが前面に出てきている展示が多くかったです。BIPOCとは”Black, Indigenous, and People of Color”(黒人、先住民、有色人種)の略で、北米を中心に非白人、特に人種的少数派を指す言葉ですが、これは、多様な文化を尊重するための言葉として使われています。真により良き社会に向けた動きが各所で感じられるアートフェアでした。

単なる「ダイバーシティ」ではなく、それぞれのフェアが持つ背景や文脈に応じた「選択された差異」が、都市の中で共鳴し合っている。商業と思想、ローカルとグローバル、歴史と現代—そのすべてがせめぎ合い調和するこの1週間は、まさに都市が一つの大きな美術館に変容する贅沢で先進的な時間でした。

皆様もぜひ5月はNYにいらして、この熱風を感じてみてください。

東京文化LC 
L一ノ瀬

上野の杜ブログ「朝活パンダ報告!日本からパンダがいなくなる前に!?」

上野動物園の朝、弁天門前にはパンダファンの熱気が溢れています。開園前の午前早い時間にもかかわらず、50~100人近い来園者が列を作り、双子パンダ「シャオシャオ」と「レイレイ」に会うための準備を整えています 。

ついちょっと前までは、彼らの両親である「リーリー」と「シンシン」も見ることができていましたが、2024年9月29日に中国へ返還されてしまいました 。お姉ちゃんにあたる「シャンシャン」もすでに2023年2月には中国に返還されており、現在はシャオシャオとレイレイの2頭が上野動物園で見られる唯一のパンダとなっています

和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドでは、2025年6月末に飼育中の4頭のパンダが中国に返還されることになっており、これにより国内でパンダを飼育しているのは上野動物園の2頭のみとなるので、パンダを国内で見ることは非常にレアな体験になると予想されます。

なお、シャオシャオとレイレイも中国との協定に基づき、2026年2月20日までに返還される予定です 。そのため、現在の2頭が日本国内で見られるのは考えたくはありませんが、最後となる?可能性もあります。

弁天門は「パンダのもり」に最も近い入口であり、パンダ目当ての来園者にとっては定番のルートです 。開園と同時に列が動き出すと、来園者たちは足早にパンダ舎へ向かい、シャオシャオとレイレイの愛らしい姿を最短で見ることができます。

パンダたちは朝の時間帯に活動的で、特に9時30分から10時頃は食事の時間にあたるため、竹を食べる様子や遊ぶ姿を観察する絶好のチャンスです 。観覧列は日陰が少ないため、日傘や帽子を持参することをおすすめします。

上野動物園でパンダを間近に見るには、早朝から弁天門に並ぶとすんなり見れる裏技に近いかもしれませんね、。これからも愛らしいパンダたちをぜひ上野でご覧ください。

上野の杜ブログデスク