歴史の織機に挟まれて叩き込まれたトヨタイズム

こんにちは!東京文化の一ノ瀬です。

先日、名古屋駅近くのトヨタ産業技術記念館を見学してまいりました。織機や自動車もミュージアムという歴史化された舞台で鑑賞すると美術品のように感じられます。今、私たちが普段使っている当たり前のものも時代が変われば歴史的な遺物になるのかもしれませんね。

閑話休題。

さて、トヨタといえば、日本を代表する自動車メーカーですが、そのはじまりは織機からスタートしています。記念館も前半は織機の歴史、後半は主にトヨタ自動車の歴史で構成されています。

遥か遠くまで並ぶ織機の実物に感動!!!

はじめの展示は繊維の解説、世界の綿花の分類からはじまります。織機の歴史が太太古の昔から現代まで動く実物を見ながら通史として体験できます。ものを編むという人類の文化と技術革新の歴史が一堂に並ぶ様は圧巻。まるで神の視点に立ち、人類の歴史を早回しで見るかのようでした!

世界史で丸暗記したハーグリーヴズ/ジェニー紡績機の現物もありました。入り組んだ複雑な機構に目と頭がくらくら…

職人がこのようにして作業をしていたのですね。

自動車に関する展示の前にトヨタの歴史が一望できるパネル展示がありました。多くのイノベーションの歴史がここに連なっていて、大変感銘を受けました。有名無名を問わず、ここには汗水を流しながら豊かな社会の暮らしの礎を築いてくださった先人たちの名前が連なっています。

産業技術の進歩は、今日の私たちが享受している豊かな生活の基盤となっています。産業の発展、効率的な生産手法、そして革新的なアイデアは過去の先人たちが培った知恵と努力によって支えられています。まさに、血と汗と涙の結晶なんだと痛感しました。トヨタの歴史を垣間見ながら、その積み重ねに現代の快適な暮らしがあるのだと、再認識しました。感謝の念を胸に、未来への自分の責任をも感じる瞬間でした。


改めてトヨタの偉大さについて身近に触れる素晴らしい機会を得ました。同じ展示室には関連グループの紹介もあり、金融から不動産、住宅、材料など関連会社が17社もあることも知りました。いやぁ、トヨタグループについて何も知らない自分の不勉強が恥ずかしくなりますね!

第2会場では、自動車企業としてのトヨタの歴史が展示されています。豊田佐吉の長男である豊田喜一郎がアメリカ視察の際に大量のフォード車を見て度肝を抜かれます。これからは自動車だ!その思いが仲間とともに具現化していく過程が人形やアニメ、実機を用いて解説されます。

職人の息遣いさえ聞こえてくる工場の再現展示

企業努力の末、1935年にA1型試作乗用車・G1型トラックが完成、その翌年の1936年に「トヨダAA型乗用車」が発売されました!今見ても、ものすごくおしゃれな外観ですね。

トヨタ産業技術記念館は、技術の進歩や過去の努力に敬意を表する素晴らしい場所でした。これからもこのような施設が、私たちの未来に向けてインスパイアを与え続けてくれることを期待しています!

経営者として沁みる言葉が並びます。徹底した現場主義。何事も汗水流してこそ。

大変勉強になりました。ライオンズクラブの皆様も名古屋駅に最寄りの際は是非ともお立ち寄りください。


トヨタ産業技術記念館
Web:https://www.tcmit.org/
〒451-0051 名古屋市西区則武新町4丁目1番35号
TEL:052-551-6115/FAX:052-551-6199

名古屋といえば、ひつまぶし!大須観音近くのうなぎのやっこさんでいただきました!

ごちそうさまでした。

名古屋、最高だぎゃー!また行くみゃー!

L一ノ瀬健太

Mature紀行⑤ダ・ヴィンチとフランソワ1世

フランス文化の開花はフランソワ1世がレオナルド・ダ・ヴィンチをロワール渓谷のクロリュセ城に招聘してからだとも言われています。ロワールの古城巡りでまず訪れたかったのはこのダ・ヴィンチの館、そしてロワール屈指の美しさとと言われるシャンボール城です。フランソワ1世が文化保護のみならず軍事、外交上においても世界史においておおきな存在であったことをあらためて実感させられる旅でした

🔳ダ・ヴィンチの館ことクロ・リュセ城

この地でダ・ヴィンチはモナリザには何度も手を加えており、亡くなる前に最終的な「完成がしていなかった」と言われているそうです。ダ・ヴィンチは最晩年の3年間をこの地で弟子や友人と過ごし1519年になくなりました。フランソワ1世の腕の中で息を引き取ったと語り継がれるほど王とダ・ヴィンチは親しい間柄で有ったよです。

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🔳ダビンチの寝室と臨終の瞬間

ダビンチが設計に関わったとも言われているシャンボール城を訪れました。建築上の見所の1つに、二重らせんの階段が挙げられます]。2つの階段を使えば、相手に出会うことなく3階まで昇り降りができるのです。

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🔳ダ・ヴィンチ設計の二重螺旋階段:シャンポール城

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シャンポール城を訪れその景観を楽しみながら中にはいるとまず目についたのは「金蘭の陣」の絵が飾ってあるのが目につきました。1520年、ルネサンスを代表する二人の君主、仏王フランソワ1世と英王ヘンリー8世の会見が行われました。実際会見は仏カレー近郊で行なわれたのですがここではフランソワ1の外交史を紹介するために飾られていました。レスリングをしてフランソワ1世が勝ってしまったのでヘンリー8世は怒って帰ったとも言われています。すごい話ですね。ここでは騎乗の中央がヘンリー8世(黄色衣装)、左にフランソワ1世。Netfrixオリジナルドラマ[血と愛と王位」ではそのレスリングの模様やその時英仏の通訳を務めたアンブーリンが描かれています。アンブーリンが仏宮廷で働いていたjことからロワール古城周辺でも暮らしており、その後金蘭の陣で初めてヘンリー8世に会ったそうです。英国史を大きく変えた英国国教会の確立というエポックの予兆がこの頃に見られたということでしょう。

🔳「金襴の陣」7 June 1520: 仏王と英王はなんと、レスリングを行った。

🔳1535年頃「フランソワ一世の肖像」ジャン・クルーエ:ルーブル美術館収蔵

英国王ヘンリー8世 :1547年1月没  

仏国王フランソワ1世:1547年3月没  

さらに二人の外交に関わる絵画といえば当時イギリス宮廷画家のホルバインの傑作『大使たち』。この人たちは一体誰?と思いながら鑑賞している方も多いと思います。フランソワ1世がロンドンへ派遣した大使たちであり、その目的は英国史のなかでバチカン離脱に関する重大なミッションであったといいます。下手のゆがんだ頭蓋骨で有名な作品ですがヘンリー8世とアンブーリンが再婚した1533年に描かれ、イギリス宗教改革の混乱を暗示しているようです。

🔳1533『大使たち』ハンス・ホルバイン:ロンドンナショナルギャラリー収蔵

ルーブル美術館を訪れた翌日に、ダ・ヴィンチそしてフランソワ1世の文化、外交の歴史にふれる旅でした。