五條天神社と上野大仏

新型コロナの影響で各種イベントが自粛モードの雰囲気ですが、文化芸術も健康な身体と命があってこそのもの。一刻も早い新型コロナの収束を祈っております。

さて、今回の上野の杜ブログは時節柄もありまして、上野公園内にあります医薬の神仏をご紹介いたします。

まず、こちら五條天神社様。

医薬・医療の神様がお祭りされている、歴史と由緒ある神社です。

今からおよそ1890年前、第十二代景行天皇の御代、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東夷征伐の際に、薬祖神(二柱)の大神に御加護を頂いた事を感謝し、創建されたと言われています。

毎月10日には、病気平癒・無病健康祈願を祈念する医薬祭がとり行われます。

境内には、桜がきれいに咲いておりました。

さて、こちらは同じく公園内にある上野大仏です。

今は顔だけになってしまいましたが、実は、このご尊顔、なんと昔は像高約6メートルの釈迦如来坐像でした。

関東大震災に至る度重なる罹災により損壊し、胴体も戦時の金属供出で失われたため、今では、顔面部のみがレリーフとして保存され尊崇されています。

胴体を失った顔面は「これ以上落ちない」という意味で「合格大仏」とも呼ばれ、毎年受験生らが祈願しています。

そして、この上野大仏のいらっしゃる境内にはあまり知られておりませんが、薬師仏を祀るパゴダ様式の祈願塔も併設されています。

心と身体の健康祈願にご利益のある薬師瑠璃光如来様がいらっしゃいます。お守り授与所がすぐ近くにあるのですが、そちらで絵馬を授かり、合唱しながら真言を唱え、パゴダを一周し祈願します。

新型コロナの中ではありますが、神仏のご利益を得つつ、手洗い、うがいの徹底を行い、コロナの脅威を乗り越えていければと思います。

皆様もお身体どうぞご自愛くださいますよう、お願い申し上げます。

文化リレーコラム #1

新型コロナの影響で、どこもかしこも自粛ムードが漂っていますが、自然は我関せずで春が来れば自ずと花も開きます。江戸から桜の名所としても名高い上野公園では桜も満開を迎えております。

美術館や博物館も軒並み休館しておりますが、オンラインで世界中の美術館が見れるようになっております。災い転じて福となす、といいましょうか、Googleのサービスであるこちらのサイト(Google Arts & Culture)で私もフランスのオルセー美術館散策を堪能いたしました。

フランスのオルセー美術館

さて、近年、GoogleをはじめとしたIT企業がアートを積極的に取り入れていますが、誤解されている点があります。それは社員に色や形といったいわゆるデザイン的な感性を磨いてもらうためにアートを取り入れているわけではないということです。実際、彼らが求めているのは、固定観念を打ち崩すイノベーションです。既存の考え方にとらわれず自由に発想するためにアートを導入しています。

こうした発想の転換に私は、禅に通じるものを感じます。固定観念を打ち破る発想というのは欧米のアートシーンにあるだけでなく、すでに私たちの文化に禅というかたちであるのではないでしょうか。ただそれを私たちが忘れているだけのような気がします。私がLCの皆さんとともに行いたいこと、それは日本文化のルネサンス、すなわち令和の文藝復興です。

芸術鑑賞を「見ること」から「考えること」へ変えた、現代アートの父とされるマルセル・デュシャンに先立つこと400年、千利休がすでにそれを実践しておりました。この機会に、欧米のアートを無批判に礼賛するのではなく、まず脚下照顧し、私たちの古き良き日本文化をもう一度見つめ直すいい機会なのかもしれません。

当時の茶席では、唐物などの舶来品が用いられておりましたが、そこに竹を切っただけの簡素な花入れや、桶などの日常生活の道具を利休が新しく導入したときに、価値の転換が図られました。「野に花のある如く。」これは利休が語ったことばですが、当時の桜は林にあるのが通常だったといいます。何もない原っぱに堂々と一本の桜が立っている。野原に桜がある、その違和感こそ、当たり前の価値観を揺さぶる利休の”アート”だったのでしょう。

国立室戸青少年自然の家にて制作された防災壁画「室戸Vaporwave」

今あるものの成立背景を考え、茶道をはじめとした剣道や花道、香道、柔道、武士道…などなど。道がつく日本文化の源流を辿り、私たち自身の文化的ルーツを振り返ることで、結果として、自分自身を知ることにもつながるのではないでしょうか。

自クラブのみならず、歴史ある他クラブの先輩Lからも厳しくも愛のある指導を日々ありがたく頂戴しております。文化芸術という自分の得意分野でLCを通じ社会に貢献して参りたく存じます。 まだまだLC歴の浅い若造ではございますが、引き続き、ご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

子どもたちとワークショップを行う筆者(室戸青少年自然の家にて)

東京文化LC通信デスク:いっちー

・東京藝術大学大学院後期博士課程

・文化庁芸術アソシエイツ、地方創生アーティスト(日本全国で壁画制作などを展開)

3月例会を開催しました

東京文化ライオンズクラブ は3月の例会を開催しました。

新型コロナの中でもありましたので、会場は窓を開け換気の徹底を行いました。メンバーには最先端のITを用いたZOOMによる例会のリモート参加を奨励し、多くのメンバーがリモートで参加しました。

幹事報告ではコロナの影響により各種のイベントが各方面で自粛されているとの報告を受けましたが、一方で、新型コロナの中でもメンバー同士、助け合いの精神で励まし合おうと、LC全体で「団結の力」プロジェクトの話で盛り上がりました。

まずは隗より始めよ。早速、LCメンバーのお店に行き、会員一同、英気を養いました。

例会後はいつものWe serve!

こんな時だからこそ、一致団結して新型コロナで冷え込む経済に一矢報いたいと思います。

今回のご参加ありがとうございました。

ウラタケンイチファゴットリサイタルを開催しました

令和2年2月26日に東京文化ライオンズクラブ主催(株式会社ドルチェ楽器 協賛)にて、ウラタケンイチファゴットリサイタルを兼ねたオープン例会を開催いたしました。

東京文化メンバーでもある浦田Lのリサイタルは、実は今回がはじめての試みでした。

新型コロナウイルス感染症拡大のリスクもあり、開催も危ぶまれておりましたが、各所の御協力の元滞りなく開催を行うことができました。

当初は87名のご予約を頂いておりましたが、当日も56名もの方にいらっしゃっていただき大盛況でございました。

浦田Lは実は、日頃の本番よりも大緊張で3日前から十分に寝ることができなかったとのことです。

We Serve !

奏者と語れるのも懇親会の楽しみのひとつです。

懇親会では、浦田Lのお母様にも御臨席いただきました。

社会奉仕も大事!親孝行も大事!との持論を見事に実践した浦田L、今日はちょっとどこか誇らしげです。

来場を自粛なさった方に演奏を聞いて頂けなかったのは心苦しいですが、また次回の音楽例会、また他の東京文化ならではの例会にご参加いただければ幸いです。