西洋美術館を散策(上野の杜ブログ)

下町の大祭も終わり、夜風の涼しさにゆく夏を惜しみます。

ライオンズの皆さんにおかれましては、いかがお過ごしでしょうか。

さて、夏休みも残すところ、あと少しとなりました。上野公園では熱射病に臆することなく、元気に走り回る子どもたちの姿が散見されます。

さて、本日の杜ブログのご案内は、2016年7月に世界遺産に認定された西洋美術館をご紹介いたします。松方コレクションは9/23まで開催中ですが、今回は写真もたくさん撮影できる常設展をご紹介いたします。

松方コレクション

まずは、館内に入る前に、敷地内からご紹介します。

敷地に入った瞬間に目を引くのは、近代彫刻の父ロダンの作品群です。有名な『地獄の門』や『考える人』、『カレーの人々』などが堂々と鎮座しています。

ちなみに、かの有名な『考える人』ですが、『地獄の門』のどこかに同じポーズで作品内に布置されておりますので、お探しください。

館内へ

館内に入場してすぐ、吹き抜ける天井の高い空間にロダンの彫像がお目見えです。

近代建築の五原則としてピロティ、屋上庭園、自由な平面、水平連続窓、自由な立面があげれらますが、開放的なピロティはル・コルビジュエらしいモダニズムな空間です。

ゆったりしたスロープを上がると、そこは落ち着いた白い空間が広がります。

常設展は、中世末期から20世紀初頭の西洋美術を一望できる贅沢な空間です。

先ほどご紹介した松方コレクションが核となって当時松方が欧州で収集した西洋絵画と、ロダンを中心とするフランス近代彫刻が見ものです。本館、新館、前庭で年間を通じて展示されています。

館内では写真撮影も可能。お好きな作品をお好きな角度でお撮りください。

西洋美術館では作品の収集もしています。新収蔵作品を見ますと、美術館は単に作品を展示するだけでなく、保存、修復、管理、研究など見えないところで躍動する姿が想像されます。

今回のイチオシ作品

今回収蔵された作品は、こちら。『ホロフェルネスの首を持つユディト』。

旧約聖書の物語において、敵国将軍であるホロフェルネスを打ち倒した女傑として描かれています。穏やかな表情をたたえる女性と、その下のうめき声が聞こえてきそうな生々しい頭部。まぶたからうっすらと覗く視線がこちらを見つめています。ゾッとする不思議な気分に浸れると同時に、自分のこととして、寝首をかかれないように気をつけたくなります。

順路の途中には、休憩スペースもあります。ソファと水飲み場、お手洗いもありますから自分のペースでゆったりとご鑑賞できます。

最後は、ピカソやブラック、ミロ、そしてポロックなど20世紀を代表する画家たちの巨大作品群が一望できます。

常設展会場を出ると、ル・コルビジュエの椅子がお出迎え。ガラス張りのモダニズムに満ちた空間でのル・コルビジュエ尽くし!のんびり疲れた足をお伸ばしください。

いかがでしたでしょうか?西洋美術館の常設展の一部をご紹介いたしました。これから芸術の秋がやってまいります。上野の杜はたくさんの学術機関が勢揃いしていますので、お好きなアートをご堪能ください。

便利なアイテムとして、上野ウェルカムパスポートというものもございますので、こちらで周遊されますときっとお得です。

上野ウェルカムパスポート

それでは、みなさま、素晴らしい芸術の秋をお過ごしください。

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