2022年5月26日(木)18:00から第9回「山本美香記念国際ジャーナリスト賞」授賞式が行われました。東京文化LCのメンバーであるL佐藤和孝が理事長を務める団体の授賞式です。
今回受賞したのは、ジャーナリストの横田増生氏(57)による著書、『「トランプ信者」潜入一年 私の目の前で民主主義が死んだ』(小学館)でした。
選考委員選評は下記が書かれています。
『「トランプ信者」潜入一年』は、内戦下にでもあるような全米各地を、身の危険を顧みず単身駆けめぐり、連邦議会議事堂突入にいたるトランプ狂騒曲を入念に描き出し、自由と民主主義の自壊現象を綿密な取材で浮き彫りにしている。 数多くの庶民層へのインタビューには、出身地や年齢、写真が添えられ、ひとつひとつのコメントにファクトチェックが加えられている。権力者の言動(それが根拠のない嘘八百であろうとも)が、いかに人びとの情動に火をつけ、利己心を正義として大声で語りだすのか。信仰のような陰謀論がいかに浸透し、過激な排他性に快楽を求めていくのか。理念追求の重さに耐えかねて、ついに野放図に暴れまくる人間の叫び声が聞こえてくる。(ウェブサイトより抜粋)
フェイクニュースをそのまま鵜呑みにし、他者に危害を与えるまでに至る群衆の想像力の欠如に絶望に近い気持ちをいただきながら、平和な文化芸術活動が行えるありがたさを噛み締めました。
この平和な時が少しでも続くようジャーナリズムは正しく機能させ続けなければならないと考えさせられる授賞式となりました。